直射熱だと、熱が体に当たっている箇所と当たっていない箇所で温度差があり、暖房機の温度が高くても体は寒さを感じます。 暖房機の側に寄り過ぎた“火傷”や温度差による“神経障害”が健康を害します。 しかし、輻射熱は低温で体の中から温めるので、低い温度でも寒さを感じません。 カビ・ダニ・ホルムアルデヒドの発生を抑えることで、各種病気の抑制にもなります。 また赤外線の効果で体が温まり、健康にとても良いものとなります。 また、壁暖房の「壁温度」は30℃前後で、触れてもその温度が分からない程低く、小さなお子様や体の不自由な方のいらっしゃるご家庭でも安心です。
輻射熱は室内での結露水発生を抑え、無結露の快適空間を作ります。 これは、カビ・ダニの発生を抑えるだけではなく、結露水が躯体へ浸透し凍結・爆裂・ヒビ割れが起こるのを防ぎます。 建物にヒビが入るとそこから雨水などが入り、劣化・老朽化が急速に進みます。 建物を長持ちさせるためには、「無結露対策」が必要です。
輻射熱:
ある物体から放出され、他の物体に吸収されてその温度上昇に使われる熱エネルギー。赤外線に著しく近い。
つまり、壁冷暖房のヒートパイプから発せられた熱が、砂・壁に吸収され部屋を温めるために使われる熱です。
直射熱:
熱が物体に直に当たること。
現在普及している暖房機のほとんどが当てはまります。
現在ある暖房機は “ガス ・ 灯油(FF・セントラル) ・ 電気”に分かれます。 壁冷暖房はどれに当てはまるか? 熱源が灯油・電気が可能なシステムで、建物にシステムを配することからセントラル暖房に近いものと言えます。 しかし、一番近い例えは“ペチカ(壁式)”です。 ペチカとはロシア生まれの壁全体からの輻射熱を利用した暖房設備です。 壁の中に煙を入れ、一度壁が暖まると、火を落としても暖かさが持続し、寒さの厳しい雪国の暖房に適しています。 過去、日本でも爆発的に普及しました。 しかし、ススの掃除が手間で、新しい暖房設備が販売されたことでペチカは影を潜めました。 壁冷暖房は煙の変わりに壁の中にヒートパイプを配し、それを砂で密閉し蓄熱して部屋を温めます。 そして輻射熱で温めます。 ペチカよりも蓄熱性が高く、燃費が非常に安くなります。 また、大きなメンテナンスも必要なく、このシステムの構造から半永久的に使用可能と言えます。
壁冷暖房は新しい暖房システムとして開発されました。当社が賃貸マンション専門業者であり、過去に沢山の 建物を建て、そして“ガス暖房”を設置しました。 もちろんオーナー様のご意向で“灯油暖房”も設置しています。 さて、その建物を管理する段階で、時代の移り変わりを直に感じるようになりました。 “ガス暖房”と“灯油暖房”なら、群を抜いて“灯油暖房”に人気が集まります。しかし、それも昔の話です。 灯油高騰時代に入り、灯油暖房も割高感が出てきました。入居者は灯油暖房にすら不満を覚えるようになっています。
■鉄筋コンクリート造の賃貸マンション・住宅に対応。
建物の最下階から最上階へ同じ壁面を使い冷暖房システムを施工します。
最下階と最上階には点検口を設け、メンテナンスを容易にします。
また、間仕切壁は両面ともブロック造となります。
同システムは壁内部に架橋ポリエチレン管を配し、それを完全に砂で密閉します。
これにより空気層を作らず砂と壁面全体に蓄熱し余分なエネルギーを消費せずに蓄熱・輻射熱により建物全体の暖房を行います。
壁冷暖房システムに近いものとして、古来より使われる「ペチカ」があります。
※外断熱100mm 施工
木造の場合も鉄筋コンクリートとシステムは同様です。
しかし、木造の場合の間仕切壁は片面ブロック造・片面は軽量耐火材となります。
また、賃貸アパートなどで車庫上に部屋がある場合は、床暖房を配することで寒さ対策を行います。
※車庫上の構造も特殊構造となります。